ピーター・コグラー 無題 (2017) アスタナ・コンテンポラリーアートセンター 画像引用元:https://publicdelivery.org/peter-kogler-room-installations/
上も下も凸凹、蛇のようなグニャグニャの空間ーこの作品を作ったのは
ピーター・コグラー
(Peter Kogler)。ウィーンを拠点に活動するアーティストです。
デザインソフトを駆使し、1984年頃から壁紙やプロジェクションで部屋の構造を歪ませるかのような大規模な作品を作っています。
グニャグニャ動きを感じさせる線に視覚を揺さぶられます。
作品のもっとも基本的な媒体である建物の認識を歪め、不安定な感覚にさせられます。
彼の展示はギャラリーだけにとどまらず、大学や美術館でも展示してきました。
無題(2016) ブリュッセル、 INGアートセンター 画像引用元:https://www.insidehook.com/article/art/artist-peter-kogler-uses-optical-illusions-transform-museum-halls-mind-bending-works-art
模様が立体的なのでソファも絵のように見えてしまいます。
ソファの奥には壁があるようですが、模様が左右の壁とつながって見えるのが面白いですね。
ピーター・コグラー 無題 (2008) ウィーン・ルートヴィヒ財団近代美術館 画像引用元:https://www.mumok.at/en/events/peter-kogler
静止した壁紙の作品と違い、実際に模様が動くビデオインスタレーションです。
シンプルな格子柄が表示されたかと思うと、球体のように歪み、さらに上から下へと模様全体が移動。
じっさいに部屋が動いているわけではないのに格子の動きだけで目が錯覚してしまいます。
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=4gbi1bn-1Xg&feature=emb_title
コンピュータで生み出された模様が的確なヒントとなり、凹凸や動きがあるかのように錯覚してしまいます。
認識の危うさが突きつけられる、面白い作品でしたね。実際に足を運んで体験してみたいものです。
ピーター・コグラーのウェブサイト: https://www.kogler.net/wordpress/