辻修窯の青い細密画の陶芸ー武雄窯元、秋の窯びらきにも参加


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細密な植物画と言っても過言ではないほど繊細な絵の陶器。写真のひまわりは陶器で目にしたことがないほどリアルで渦巻状の種やふわふわ感まで感じます。

美しい藍色で驚くほど緻密な絵が描かれた陶器は、

辻修窯(つじおさむがま)

という窯元の作品です。

 

時間をかけて描かれるのは植物など自然のモチーフが多く、

佐賀県黒髪山の豊かな自然を感じさせます。

 

(窯元付近。切り立った黒髪山には多くの窯元が集まります。)

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なかの階段には鉄道の枕木が。

 

作品は全て藍色。

その深い青は「呉須(ごす)」と言う酸化コバルトを含む絵付け絵の具によるもの。

 

呉須の中でも何百種類もあり、

これまた何種類もある釉薬との相性を試行錯誤の上たどりついた色だそうです。

 

焼き方でも色が変わるそうなので、これだけ一定の色を出せているのはこだわりの職人技、ということですね。


呉須の種類の一例。色の違いは主に酸化コバルト以外の金属の量によるものです。

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引用: https://store.shopping.yahoo.co.jp/tourakubou/12255-633.html

 

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(辻修窯2階のギャラリーのようす。美しい作品がところ狭しと並んでいます)

描かれた模様は他と比べ物にならないほどの細密さですが、

 

「絵の線も細かいでしょ。ぱっと見てわかるよね、一所懸命頑張ってるというのが。笑 もう30数年やってるけど、最近はますます線を細かくしてやろうかなと思っています。」(引用:https://takeo-kamamoto.com/tsujiosamu)

と、向上心を持ち続けていらっしゃるのですから驚きです。

 

f:id:artrat:20210713010301j:image  ひたすら真面目に描かれていそうですが、意外にも絵の中で遊ぶことも大切にされているようです。

 

手間がかかることには違いないけれど、その先に自分らしい表現ができる。

そこまで辿り着くと疲れも吹き飛んでしまうのだそうです。


言葉通りユニークな作品も多く、陶器のトランプカードや、宇宙をモチーフにした作品もありました。

 

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月や星空描かれた作品は藍色との相性がよくとても綺麗ですね。

 

18歳から京都の窯元で修行に出たそうですが、そこの息子さんが焼き物らしくない焼き物を造る前衛的な作家だったそうで、その影響がこのユニークさに繋がっているのかもしれません。

 

 

辻修窯のある黒髪山では、毎年11月頃にいっせいに窯開きが開催されます。

今年も約15窯元が参加。

ここでしかお目にかかれない素晴らしい陶芸品を購入するチャンスです✨ (車がないと回るのは難しいですが、オンラインショップも充実!)

参加窯元一覧: 

artrat.hatenablog.com

 

辻修窯のオンラインショップなどのリンクを紹介します。

インスタグラムもわりと頻繁に更新されているので作品が気になる是非フォローしてみてください!

 

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