カラフルな世界へ!金沢21世紀美術館 オラファー・エリアソン作品解説と翻訳

前線の現代美術作品たちを収蔵する金沢21世紀美術館の玄関には、そのコレクションにふさわしいカラフルな芸術作品が待ち構えています。
見る角度によって様々に色を変えるその作の名前は、カラー・アクティビティ・ハウス。

作者のオラファー・エリアソンはヨーロッパを拠点に活動し、霧に満ちた部屋の作品や、たくさんの多面体の鏡が合体したようなトンネル状の作品など、自然の要素を使った大規模な作品を、数多く発表してきました。

この作品も、見る人がさまざまな景色を体験させてくれます。
夜には真ん中のライトが点灯し、まるで灯台のように色ガラスを輝かせる様子が美しいです。

金沢21世紀美術館は街の通りから芝生を挟んで建てられているこですが、この作品はその芝生の上にあり、美術館と街と乗る橋渡しのような役目を果たしているのです。


日没前に撮影した作品です。
カラフルな色が周りの景色に映えている事はもちろん、夕日によって生み出された影も芝生を鮮やかに染めています。

この作品について知るために、オラファー・エリアソンのウェブサイトを翻訳&引用しましょう。

10メートルの直径を持つこの作品は、中心にある球の置かれた空間を取り囲む渦のように配置された、3つの独立した曲面状のガラスの壁で成り立っています。

三つの壁はシアン、マゼンタ、イエロー、減法混色の三原色を表します。
そして壁が重なるところには二次色や三次色が出現するのです。
(二次色ー二つの原色を混合した色
三次色ー原色と二次色の中間の色).


作品の中から撮影した写真です。向こう側の景色が色ガラスによってカラフルな世界に変貌しています。

このパビリオンの間を通る時、訪れた人は常に変化するカラーフィールドを通り抜けることになり、単色の色相が街の眺めやパビリオンの外側の景色を微妙に変化させます。
細長いポールの上で、中心の球体は黄昏から夜明けまで白く輝く。ガラスの壁はその光る球を増殖、増幅させ、街に住む人々のための鮮やかな灯台へと変貌することでしょう。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/21250

夜になったカラー・アクティビティ・ハウスの様子です。
昼とは打って変わって、暗闇の中で三原色が輝いているようです。
夜は芝生も美術館も真っ暗で、その中でカラフルに輝くこの作品は、暗い海で光る灯台にも似た景色を作り出すようです。