泥縄窯は、
釉薬を一切使わず、高温で1週間も窯を焚き続ける「焼締(やきしめ)」という焼き方を使っている窯元です。
泥縄窯の陶器は焼締特有のざらざら感や色合いを最大限に活かした、味のある陶器ばかりです。
敷地に入ると赤毛の犬と縞猫が入り口で寛いでいたのですが、とても大人しくて慣れている様子でした。子どもが犬に近づきすぎて戸惑っていましたが(笑) 。
窯内の売り場のようす。
表面に土特有のザラザラ感があり、微妙に赤みや緑みがあったりして角度によって様々な表情を見せてくれます。同じ形も一つとして無く、いくら見ても飽きません。
急須や大皿など、食器として使いやすそうな作品もありました。
泥縄窯の陶芸はその手法によって土のザラザラが残り、灰の塊が着いたまま焼くうちに作品の一部となったものもあります。
他にも赤みを帯びたものや一面美しい灰茶色のものなど、一つ一つに個性があるため、好みにどストライクな作品が見つかるかもしれません。
ひときわ目を引いたのが、模様と質感が相まって本物の木のように見える作品でした。
財布の紐はキツい筆者ですが灰色や赤みの絶妙さに感激し、花器を購入しました。
江戸時代から備前焼については
1.備前水甕、水が腐らぬ
2.備前すり鉢、投げても割れぬ
3.備前徳利、酒がうまくなる
と言い伝えられていたそうです。
もちろん言い伝えなので多少大袈裟なところはありますが、
焼き締めの陶器は多孔質のため、花を活けると水が濁らずぬめりが付かず、ビールを入れると泡は細かく長持ちするそうです。
美しい上に使いやすいなんて最高ですよね。
それにしても、手間がかかっているとは言え、釉薬なしでなぜこんな色や模様が生まれるのか、不思議ですよね。
気になって色々調べたので、焼き色の種類や原理を分かりやすくまとめてみました!→
焼き締めの種類と原理のまとめ記事
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