今から約5000万年後、人類滅亡後の動物の進化を予測した
「人類絶滅後の生物図鑑」を見に行ってきました!
未来の動物たちは地質学者、古生物学者であるドゥーガル・ディクソン氏が生物と環境の知識をもとに予測した生物たちです。
まず巨大な切り絵に描かれたラバックが出迎えてくれました。
未来の話なのでややこしいですが、ここは人類滅亡後だという設定で、過去形で説明します。
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展示では電子辞書のような小さなモニターが建てられ、何十種類もの動物たちの説明をめくりながら読むことができました。
動物の進化は住んでいる環境の変化に適応するために起こる現象です。
そのため、展示も地域ごとに限られていて、最初の部屋が温帯域でした。
温帯域
生物の暮らしやすかった温帯域は、人類により大ダメージを受け、長い間元には戻りませんでした。
ラバック
過酷な環境は数少ない種しか生き残りませんでしたが、ラバックはその中の一種でした。
今も大繁栄しているウサギは人類滅亡後も環境にうまく適応し、ラバックというシカのような生物に進化しました。
優れた繁殖能力のために各地でさまざまな姿に進化して順応できたのです。
トルゥテール
体長12cmほどしかないトガリネズミの子孫。
感覚の鋭いヒゲ耳で虫の居場所を探りあてて捕獲します。
山岳地帯
グロース
体長1.3mのアンテロープの子孫。平らなツノを持つ雄は他の雄と争うときにツノを使います。これに対してメスのツノはピラミッドのような形をしています。天敵と戦えるほどの強度がありますが、ほとんどの場合逃げることを優先します。
グロースはホーンヘッドという種類の仲間です。
これはグロースではありませんが、ツノの伸び方が面白かったので載せておきます笑
海の中
スクリーンでできたトンネルに人類絶滅後の海から投影されていました!すごい造りですね
ペンギンから、プランクトン主食として食べるようになった体長12mのヴォーテックスや、大型魚類を食べるという3mほどのポーピンが泳いでいました。
12mというヴォーテックスの方がサメのようで凶暴そうだと思いましたが、食事はクジラのようにヒゲ状の歯でプランクトンを食べるそうです。
唸り声が聞こえた方へ進むと、サルと虎のハーフのような動物が立っていました。
鳴き声も大きく、首が動くしくみになっていたので近づくのをちょっと躊躇うくらいの迫力がありました。
この動物の説明↓
ホレーン
体長2m、熱帯草原に住む肉食ザル。
ライオンや虎にも似ていますが、熱帯林の樹の上で生活していたサルから進化しました。
獲物は家族で分け合って食べますが、柔らかい部分しか食べません。その残飯から様々な生物が恩恵を得ています。
熱帯林
熱帯林も人類によって大ダメージを負い、人類滅亡の数千年後にようやく回復しました。
一年中太陽が激しく照りつけ、雨が多すぎて枯れ葉などの土の養分はすぐに流されてしまいます。
木の種類はその場所の気候により多種多様で、
モンスーン林やマングローブ林が繁栄しています。
熱帯草原
草原は砂漠と森林の間の地域を指します。
現在のサバンナと似ていて乾季と雨季があり、乾季は火事も起きますが、根本から芽を生やして復活できる植物も多いです。
そのおかげで草食動物も住みやすく、当然それを食べる肉食動物も生息できる環境です。
バタヴィア列島
黒いカーテンを引いて最後の部屋へ行くと、手と足が反対になった巨人コウモリがいました。その名も
ナイト・ストーカー
夜になると甲高く鳴きながら、森の中を徘徊することが名前の由来です。体長は1.5mほど。
獲物を引き裂く牙やかぎ爪は巨大です。コウモリと形は似ていてもそのパワーは似ても似つきませんね。
コウモリの場合、普通の動物で言う前足が翼になるわけですが、
翼を使って歩いていたのがついには脚となり、木に捕まっていた後ろ足は逆転して手になりました。
上から薄く水が降っていて、
そこに回転するナイトストーカーが映されていました。
バタヴィア列島
ナイト・ストーカーが住む、火山の噴火と海洋プレートが反応してできたハワイのような火山列島です。
鳥よりも先にコウモリが住み着いたために、天敵のいないコウモリは地上で繁栄しました。
フローアー
食虫性のコウモリから進化した30cmほどの生物です。
お花そっくりで可愛らしい見た目ですね。
口の周りに虫の好きな香りを出す分泌腺があり、花の横で上を向いて待つ事で獲物が自ら飛び込んできてくれるのです。
以上、人類滅亡後の動物展に行ってきた感想でした!
展示は終わってしまいましたが、この動物たちを考えたドゥーガル・ディクソン氏の本は日本語訳されていて、amazonでも買えるようです。気になった方は是非!